鳥のように羽根を広げて飛ぶ魚を知っていますか?
その名もトビウオという名前で、尻尾をバンッと振りながら助走をして勢いをつけて飛び上がります。
では何故トビウオは飛ぶのでしょうか?
それは驚いたときや天敵であるマグロから逃げるためです。
トビウオは海の表面を泳いでいるのでマグロのような魚に狙われやすいのです。
トビウオは本当に鳥のように飛べるのかと言うと実際には空を飛ぶわけでありません。
これからどのようにしてトビウオが飛んでいるのかをご説明させて頂きます。
まず海の水面下を激しく助走をし、この時の時速は約60kmになります。
海の水面を尻尾のヒレで勢いをつけて蹴るのと同時に、胸びれを広げて飛びます。
尻尾のヒレを左右に動かすことによって行きたい方向へ自由に変えられます。
トビウオの胸びれは普通の魚と比べてとても長く、このヒレを力一杯広げることによって飛ぶ距離を広げることができます。
飛ぶ種類や大きさによって変わりますが飛ぶ距離は100m~400mの長さを飛びます。
こんなに長く飛ぶためには長いひれだけではなく、トビウオの体にもある秘密が隠されています。
それはトビウオの体には脂肪分が無い事にあります。
トビウオには胃が無く腸が短いので食べたものをすぐにでも体の外へ出さなければいけません。
こういった理由から食べるエサも動物性プランクトンのみで他の小魚や甲殻類などは一切食べません。
トビウオとトビウオの仲間であるホソトビウオ・ハマトビウオについてご紹介させて頂きます。
生息地はトビウオは本州中部以南~台湾の沿岸にある表層に住んでいて、体の大きさは35cm、定置網や刺網などで漁獲されています。
味は白身で脂肪が少なく淡白な味をしていますが、加熱をすると身が硬くなるので煮物には向いていません。
食べ方は寿司・刺身・・つみれ・ムニエル・バター焼き・開きなどで食べられていて、伊豆七島ではクサヤで食べられ鳥取県では練り物製品の原料になっています。
西日本ではトビウオはアゴと呼ばれていて、トビウオの幼魚を正月用のお雑煮のダシに使っています。
トビウオの旬は春から初夏であり島根県・長崎県・鹿児島県・高知県が産地となっています。
ホソトビウオは本州中部以南の日本各地~台湾に生息、体長28cmあり、刺網や定置網などで漁獲されています。
食べ方は刺身・寿司・揚げ物・つみれなどのすり身・鍋物などで食べられています。
旬は夏から初秋にかけてです。
ハマトビウオは本州中部以南~台湾・東シナ海に生息、体長50cmの大きさがあります。
旬は春に食べると良く「春トビ」とも呼ばれています。
トビウオの選び方は目がはっきりとした黒色をしているもの、鱗が綺麗についていて剥がれていないもの、お腹と背中の色が光っていてはっきりしているもの、身がひきしまっているものを選びましょう。
カルシウム、リン・鉄・カリウム・マグネシウム・亜鉛・銅・ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ナイアシン、DHA、EPAなどの豊富な栄養素が含まれています。
トビウオは淡白な味をしている割にすごく健康に良い魚なので食べて頂きたいですね!